フロム・ソフトウェアがあるゲームを発表し、大きな注目を集めました。
その名は、『ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON』(以下、アーマード・コア6)。作の詳細についてはほとんど語られておらず、PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/PC(Steam)に向けて来年発売予定といった情報以外は、アナウンスメントトレーラーと公式サイトに記載された概要程度しかありません。しかし、情報量の少なさを全く感じさせないほど、本作の発表に歓喜する声がインターネット上で飛び交い、関連ワードが瞬く間にトレンド入りするほどの盛り上がりを見せました。発表から時間が経った今でも、その熱気をSNSなどで見ることができ、瞬間的な話題に留まっていないことも窺えます。ここまで多くの方々が『アーマード・コア6』の発表を喜ぶのは、なぜなのか。人型兵器(その総称が、タイトル名になった「アーマード・コア」)を操作し、様々なミッションに挑んで依頼の達成を目指します。人型兵器同士で戦うこともあり、そのシチュエーションと手応えの相乗効果で興奮度は跳ね上がり、勝てた時の高揚感は一度味わうと病みつきになること間違いありません。
しかも本シリーズは対戦要素も用意されており、友達と遊ぶオフライン対戦はもちろん、オンラインを介した対戦、会場に集って戦うリアルイベントの大会など、様々な形でプレイヤー同士による戦いの場を提供し、歴戦の強者同士が腕を競い合いました。
SF要素をたっぷりと詰め込んだ重厚な物語、自分だけのこだわりを突き詰められるカスタマイズ性、手に汗握る戦いやプレイヤー同士の対戦と、数多くの魅力がそれぞれ光り輝いていた「アーマード・コア」。ここまでの内容から、「人気があったシリーズだから『アーマード・コア6』の発表が盛り上がったのか」と捉える方はいるでしょう。
しかし、単に新作が出るから、だけではないのです。
発売年で考えると、10年ぶりに新作が登場する流れとなりました。これをファンの視点から見ると、「10年の空白期間があった」とも言えます。
10年あれば、中学1年生がスムーズに進学し、4年制大学を卒業するまでの期間に相当します。
大人でも10年過ぎれば、立場や環境も一変しかねません。
誰にとっても、決して短い時間ではないでしょう。新作を待ち望みながら先の見えない日々を過ごす中で、「アーマード・コア」を求める気持ちをモチーフとしたミームが、ネット上に広がっていきました そのミームは、『ポケモン GO』が流行ったことで癒される人が増え、しかし癒されたからこそ次は闘争を求め、その矛先として「アーマード・コア」を買い、シリーズが盛り上がってフロム・ソフトウェアが新作を作る──といった内容のコメントが発端に。そしてこのネットミームが流行った結果、「アーマード・コア」を遊んだことがない人にも、そのシリーズ名が知られるほど広まりました。
なぜ『アーマード・コア』最新作が、これほど盛り上がるのか
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